不況に強いアメリカ企業の第2回目は、シアトル地元を代表する企業、Amazonです。最新のニュースでは、2009年の第一四半期純利益が24%増えたということで、不況でも成長はしている中国経済のような会社のようです。

Amazonが不況でも伸びつづける理由は山ほどあると思います。まずはその恐ろしいまでのイノベーション力。Kindleなどを見る限り、ITを屈指して流通革命を起こしてきていることは間違いないですが、クラウドコンピューティングのEC2など自社開発したIT技術そのものも販売しているところはすごいとしか言いようがないです。
そして、企業ごと店子にするMerchant Partnershipや個人を店子にするWebstoreなどの新しい流通のビジネスモデルの仕組みを通して、Amazonで購入できる物品やサービスの幅はどんどん増えています。最近はえ〜これもアマゾンで買えるのだと驚くことが本当に多い。そしてこのモデルだと同時に店子からの仲介料の収益も得ているわけで、このあたりはiTume StoreやApp StoreでもうけているAppleのビジネスモデルとよく似ていますが、何しろ取扱商品の幅と世界的な販売網が半端ではありませんから、儲かって当たり前といえばそれまでです。

また、前回紹介したNetFlixと共通するのは、ネット購買の仕組みをゲリラ的と言えるまで極めていること。クッキーをつけられているから、Amazonサイトに行っただけでログインしなくてもWelcome Yumikoになってしまうし、関連商品のクロスセルの方法も巧みさを増すばかりです。海外のアマゾンサイトで買い物をすると、ドル換算が瞬時にされてしまうところなどは、もうあっぱれとしか言いようがないです。

アマゾンは94年に設立されたネットの本屋だったわけですが、それから15年、日々ネットで進化をしている点にこれからも注目です。