マイクロソフトは、デジタル家電・コンテンツ配信市場からますます遅れをとるのではないかと推察する。最近注目しているのは、AppleiTViPOD同様に一般ユーザが待っていたものであり、それにGoogleYouTubeがどう対抗していくか興味が尽きない。上記にあるようにPersonal Webのサイトは、Googleと親和性あるものになっている。デルもBTOにかじりついたビジネスモデルだけでは、デジタル家電市場では戦えないと思う。社名からコンピュータをはずしたのは、パソコンから家電市場へのVisionの表れのはずだが、戦略が今ひとつ明確に見えない。AppleMac環境を越えて、デジタル家電市場に新たなソリューションを出して来るか?つまり、Google対抗・・それとも協業?一方、松下電器ユニフィエデジタル家電総合プラットフォームを推進している。IntelViiVがどうも中途半端に移る。マイクロソフトWindows同様、融通の効かない恐竜のような製品になったのであろうか?
家庭環境におけるインターネット接続ではDLNAPLCも推進しているし、UWB技術がどのような位置づけを取っていくか?と一般消費者の手元に届くまで接続性のインフラは、まだ混沌としている。
こうしたインフラというか接続部分は、地中に埋まっている「水道管」のようなものである。一方、デザイン性、利便性を問うものが「蛇口」になる。消費者は、目に見え、触れて使うことにより分かりやすい「蛇口」に付加価値を見出し、お金を払うとなると一番明快なのが、リモコンであろう。気がつけば、グリコのおまけのように家の中は、TV、VCR、DVD、エアコンなどリモコンだらけ。Universalリモコンもハードウエアからの押付け製品コンセプト。

数年前に新しいリモコンのあるべき姿を模索し、BEANというコードネームでアジアのある大手メーカーの中央研究所から招かれ、企画をプレゼンしたことがある。家族が1台を共有しても、コンシェルジェ的な端末になる発想をいろいろ入れてみた。Nさんからも知恵を拝借し、IDデザイン画まで起こしたが、個人の夢としては、その製品を世に出したい。GUI(グラフィック・ユーザー・インタフェース)の時代から、振ったり、傾けたりする世界共通語であるモーション起動のBUI(ボデイ・ユーザー・インタフェース)とVUI(ボイス・ユーザー・インタフェース)に新規の種(BEAN)が潜んでいると思う。USのある大手家電アウトレットチェーン店を創業して大成功を収めた兄弟は、その権利を売り、新しいリモコン機器の開発会社を立ち上げたと聞いている。その開発の一部がこのシアトル近辺でも動いている。

危機や競争の裏には、チャンスと共創が常に背中合わせにある。