金曜日なので、少しオフな話題を。先週の日曜日シアトル郊外の街、イサクアでサーモンフェスティバルがありました。このフェスティバルは、まあ日本で言う町内のお祭りが少し大きくなったようなもので、歩行者天国となった街のメインストリートに食べ物の屋台と出店がいろいろでています。それから、地元のバンドの生演奏なんかもあるのですが、普通のフェスティバルと一味違うところは、鮭の川のぼりを見られることです。ちょうどこの時期、鮭がイサクアの街にある養魚場にもどってくるので、それを皆でいっしょに見ようというわけです。写真にあるように鮭が川上へ行こうと水門に乗り上げるたびに大きな歓声があがっていました。
どんなに遠い海にいても、生まれた場所を忘れることなくもどってくる鮭。生まれてはじめてその神秘的な姿を見れたことにとても感激をしました。しかし、それとともに鮭の川のぼりの様子をよく観察していると気がついたことがひとつ。


それは、鮭は少し傾斜があって川の流れが速そうなところのちょっと手前では動かずにしばらく休んでいたこと。そして流れを見極めて、ある瞬間にさっと川上に泳ぎ着くのです。でもまたそこで一休み、エネルギーを貯めて元気を取り戻しているといった感じです。しかし、この動きを繰り返しながら徐々に川上に上っていっていきます。それで、ふとビジネスもきっとこういう川のぼりではないのかなと思いました。というのもビジネス環境は大抵の場合逆流で、流れに沿って川を下るのではなく、それに逆らって川を上っていくものではないかと思うからです。ということは、ひと休みをしながら、でもしっかり流れを感じながら機を待つことが大切だということ。そして、あきらめずにその動きを何回も繰り返していくことではないでしょうか。だからこそ、その流れとは何なのか、そして、ひと休みのあいだにどのようにしてエネルギーを貯めていたらよいいのかをしっかり考えなければならないのだなと思いました。自然の中に学んだノースウェストの秋の夕暮れでした。