ここのところ米国で使われている新しいビジネス・アプリケーションについての調査で忙しくてブログの更新が遅れがち。そこで今日は、調査をしていて気がついたWeb2.0に近づいてきているビジネス・アプリケーションについて書くことに。

まずビジネスモデルだが、皆さんご存知の通りアメリカのソリューションのビジネスモデルはSaaS(Software as a Service)が主流になってきている。特にウェッブ上で使えるオンデマンドベースのサービスの普及にも目を見張るものがある。最近出されたNucleus Researchの調査によれば、SaaS導入は中小企業で46%、大企業で64%となっていて、今年はさらにSaaS利用が広まるとのこと。もちろんこの背景には数年前では考えられないインフラの充実がある。これは消費者向けのWeb2.0サービスと同じ構造だ。

SaaSと言えば、その代表格はSalesfoce.comだが、調査をしているとセールスフォースのような大企業だけでなく、ビジネスのあらゆる分野でこれでもかというくらいSaaSがある。似たようなサービスでも特徴や価格設定などが違っており、企業はそのニーズに合わせてこうした幅広い選択肢からサービスを選び、しかもオンデマンドで必要なサービスだけを使用することが出来るのだ。また価格は従業員ひとりあたりで設定されているものも多く、これなら中小企業も導入がしやすい。
さらには、アメリカではビジネス・アプリケーションでもSNSやゲームかなと思うようなユーザーインターフェンスの製品が出てきている。色使いやグラフィックなどが明るくて楽しい。Web2.0でブログやSNSなどウェッブ上のサービスを使うことにすっかり慣れたユーザー、生まれたときからゲーム機があってそれで育ってきた若い世代の社員。このあたりを考えるとビジネスの世界にこうした流れが出てくるのも当たり前かもしれない。ビジネスがSNSなどのWeb2.0製品を使うのではなく、ビジネスのアプリがWeb2.0に近づいてきているようだ。

ビジネスだから余計なものは不必要という考え方。しかし仕事でも楽しくやりたいという気持ち。そのどちらをも可能にしていっているのがSaaSでこの流れはこれからも続いていくと思われる。仕事と言うのは味気ないエクセルの表とデータ入力と言うのはもう古い日が来るのかも。