ゲームとしてのセカンドライフにはかなりがっかりしてしまった(11月17日記事「現実社会だったセカンドライフ」)が、会社のマーケティング担当者としては、セカンドライフ、というかネット上にに現われてきた3Dのバーチャル世界をこれからしばらくのトレンドとして無視しては通れない。特に4月には日本版もオープンということで日系の参入企業も増えており、企業としてセカンドライフをどのように活用したらよいのか、もう一度よく考えなおしてみている。というのもアメリカでこの半年参入をした企業のことを読んでいると、どうも参入したいうだけでは、参入で話題を集める以外あまりメリットがなさそうだからである。

ではどのように活用したらよいのか、どうしたら収益性があるのか。しっかりマーケティングの戦略を立てる必要がありそうなのだ。現時点で企業としてのセカンドライフの活用法で考えられるのは次の2点

1.SLを広告やマーケティングの道具として活用する
2.実際に製品やサービスをSL内で販売する
1は現実社会ですでにブランドを確立しているアディダストヨタなどが行っていることだが、どうもこの方法はまだ成功したとは言いがたいようだ。Information Week2月26日号に出ていた”Second life Opens For Business”の記事では、こうしたショールームがガラガラ状態だと書かれているし、下記の最近行われたというSL内のマーケティング調査でもSLアバターへの効果はまだまだのよう。

OpenPR記事に出ていたKomjuniti社がセカンドライフの住人200人に行った調査結果

The first thing to stand out is that 72% of respondents expressed themselves as being disappointed with the activities of the companies in Second Life. Over a third of them were unaware of the branded presence and 42% said they thought it constituted nothing more than a short-term trend, lacking durable commitment from the companies. Just 7% consider that it has a positive influence on brand image and their future buying behaviour.

訳:最も目立ったのは、回答者のうち72%がセカンドライフでの企業の活動に失望していることである。3分の一の回答者はこうしたブランド企業の存在を知らず、42%は企業のコミットメントがない短命なトレンドとして見ている。ブランドのイメージアップになり購買行動につながると考えているのはわずかに7%に過ぎない。


しかし、広告やマーケティングの道具として全く使えないものかといえばそうでもないようだ。ただ現実社会とは違う世界なので、これまでと違ったマーケティングの手法や戦略が必要になってくるようなのだ。(次回に続く)