久しぶりに日本にもどると何かしら米国とは違うことにハタと気がついたりすのだが、このところ業務ソフトの調査に力を入れているからか、今回は日米の業務の違いを改めて感じた。

銀行に通帳を記入にいったところ、ページ数が足りないために機械では記入できずに窓口に回された。最初に驚いたのが銀行が混んでいて、番号札をもらって待たなくてはならなかったことである。そして自分の番を待っているあいだに窓口業務を見ていてさらに驚く。銀行で働く人の人数がまたとても多いのだ。地方銀行の駅前にある支店なのだが、ざっと数えてみると20人ぐらいの行員がいた。米国で同じような場所にある同規模の銀行だと、たぶん半分いや3分の1ぐらいの人数で業務を行っているはずだ。

なぜ、こんなに人数が必要なのか......

そう思いながら業務をよく見ていると、窓口の後ろの机にある書類を入れられているカゴに気がついた。窓口で受け取られ処理された振込書だとか通帳などの書類がこの籠に入れられて、それをバックエンドでパソコンを使って別の人が処理しているのである。

アメリカでは、口座を新しく作るなど少し込み入った作業であればそれ専用の窓口に回されるだけで、基本的には窓口の人がオンラインで処理をしているので、このバックエンドで働く人は必要でないのである。つまりペーパーレス。カゴにたくさん入っていた書類がないのである。たぶんこれで人数が半分しかいらないのではないだろうか。

そしてもともと銀行の通帳そのものがすでにない。銀行の明細は月に一度郵送されてくるが、それを待たなくても最近はオンラインバンキングでいつでも銀行の明細を見ることができるし、振込みや支払いもできる。だから銀行窓口に行くのは本当に限られたときで、ほとんどはドライブスルーの機械で現金を引き出すことしかしない。

つまり、もともと銀行窓口を訪れている人数が少ない。それで窓口業務の人数も必要ない。これで3分の1の人数つまり7〜8人で業務が行えるというわけである。

窓口のお姉さんは適当なアメリカ人とは違ってテキパキとしていたし、その後ろで働いている方々も忙しそうに仕事をしていた。だが、何かこれって皆で疲れているだけ?と感じるのは私がアウトサイダーだからなのか。


雇用の問題もあるだろうから、そう簡単に人員削減というわけにはいかないのだろうが、日本の銀行の窓口業務というのはアメリカに比べるとこんなにも効率が悪かったのかと改めて感じた。それも振込みや引出しは限度額以内なら機械できて、番号札も機械が発行しているのにだ。。。。なぜ?

もっと効率の良い業務ソフト、いや業務自体の効率を良くすることが必要なのではないかと考えてしまった。