Lexus & Toyotaの顧客経験


ビジネスでは、顧客満足(CS)から顧客経験(CE)に時代に突入していますが、車の買換えで週末デイラーを回ったときにそれを痛感しました。ハイブリッド車に興味があり、Toyotaプリウスとカムリを観に行き、カムリに試乗。一方、Lexus店では、RX300に試乗してみました。

購入ではなく、リースを考えているので早速、見積りについて聞いてみたところ、前者のToyotaのマネジャーの横柄な態度には、Toyotaの将来は大丈夫かい?言いたくなるほどでした。要約すると「ハイブリッドは売れ行き好調。Toyotaは、車の品質・機能で信頼を勝ち取り、販売しているので、リースについてはあまり力は入れていない。安くする必要もないし、そういうお客は要らないし・・・」ぐっとこらえて、「でも概算ではいくら?」と聞くと、販売価格では$10,000以上も違うことに驚きました。しかし、「カムリのガソリン車なら・・・」という逆に不信感を客に抱かす、最後の決めせりふには、もう唖然。品質で販売する戦略はOKだが、それは日本で、技術者や工場の人々の努力の賜物。あなたは営業として何をするべきかい?と問いたくなる気持ちを抑えて、ここでは絶対買わないと思いました。

一方、同じToyotaなのにLexusは、担当営業から、今夕電話がかかってきてその後どうでしょうか?見積りなど詳細条件について、今週お会いしましょうか?と営業フォローの電話だけでなく、Lexusの顧客調査部からも電話があって、週末の営業の対応は如何でしたでしょうか?などときめ細かいフォローが来ました。
Lexusの米国での成功は、Marketingと営業の賜物だと思います。逆に車種の名前を急に変えていった後追いの日本市場ではLexusが、予想より苦戦しても当然だとも思います。

CSは顧客が購買してからのことですが、顧客が買う前からの顧客経験をリアルタイムで、営業、マーケテイング、開発からサポート・・・そしてマネジメントまでが共有して、製品・サービスの向上に役立てていくことこそが今問われています。

品質に胡坐をかいたり、ガソリン代高騰という別の追い風で、錯覚していると、顧客の反応はボデイブローでも必ず効いてきます。ビジネスでCE実現にかかわっているだけに、余計に敏感に反応しましたが、ビジネスは地道な努力の積み重ねだと思います。