技術者研修に向けて弊社では新たに24本のデータケーブルを装備することになった。そのケーブルの装備にやってきたのが写真のマークくん、、ちょっと英語に訛りがあるかなと思い、尋ねてみたところルーマニアから来たそうだ。

こういうサービス工事に来てくれるアメリカ人は、時給がかなり高い(このあたりでは75ドルぐらい)が、そのわりには、何か今ひとつ要領を得ないし、仕事も適当なことが多いのが実情。ところが、このマークくん、素早くきちんと仕事をこなしてくれただけではなく、こちらの細かい要求もすぐに理解してくれて実行してくれた。

やはり外国人労働者はすごいなと思ってしまうのは、アメリカの労働事情のせい。アメリカは人手不足ではないが、人材不足の国。

たぶんこれは教育に問題があるのだろうが、アメリカで生まれ育った人間は、きつい仕事や技術を要する仕事が苦手なようだ。それで、質の悪いサービスに高いお金を払うことが本当に多い。しかしアメリカにはそれを補う外国人労働者たちがいる。外国からきた労働者たちは、労働許可もなく闇で低賃金で働くことからはじめることが多く、苦労人ばかり。おまけに少し英語ができない分、技術と質の高いサービスで勝負ということになるので、こういう外国人労働者のほうがはるかに質の良いサービスを提供してられる。このマークくんにもそいういう心意気が感じられた。

さらには、アメリカでは肉体労働からはじめる人でも、実は自国では高学歴だったという人も少なくない。特にマークくんのように旧ソビエト諸国から来ている人は、教育レベルが高い。そのような人たち、そしてその子供たちは、労働許可を得て英語さえ学べば、アメリカの重要な頭脳労働者ともなっていく。

アメリカでIT会社をリサーチしていると、けっこう目にするのが、CTOが外国人という会社で、実はアメリカのIT企業もこうした流入頭脳に支えられているという面がある。そういえばGoogleの創始者のひとりセルゲイ・ブリンも両親はユダヤ系ロシア人でしたね。